サチ子さんと庭先料理人の終わらない夜

サチ子さんと子供達に「おいしい!」を言わせるため、庭先料理人ぢゃづの右手と財布が今日も火を噴くのだった。

ホットサンダース

私にとっての庭先料理の原点は家族とのバーベキュー、そしてホットサンド作り。

相変わらず月に何度かは庭に出てホットサンドを作る私ですが、生意気にも用途や具材、気分に合わせホットサンドメーカー(以下HSM)を使い分けるようになってきました。イヤ生意気というのはサチ子さんの感想であって、個人的には不本意極まりないのですが。

 

そんな訳で、ホットサンドメーカーをどう使い分けるか、のお話。

 

まず画像にある3台ですが、左から順に、

①IWANO ホットサンドメーカー FT

②イタリア商事 ホットサンドメーカー バウルー ダブル

燕三条キッチン研究所 4w1h ホットサンドソロ

となっています。

 

共通点としてはいずれも日本製であること、素材がアルミ合金であること、4000円台で購入したこと、でしょうか。

 

①と③は今年に入り購入したものですが、実はその前にもう1台入手していました。

でも開封後数分で少し落胆し、購入日の翌日にはネット上で売ってしまったのです。

手放したのはSOTOの「ミニマルホットサンドメーカー ST-952」という製品。

現在も品薄で高額取引されていますが、店頭で定価販売されているのを3回見かけたことがあり、その3回目で迷った挙句に購入したものです。

画像のように「持ち手が折り畳める」のが収納上便利だなと考えたんですよね。

 

でも実際開封してみたところ、国内生産の工業製品としては精度が低すぎる、使うたびに(私の場合は)ストレスが溜まるだろうと感じたものでした。ネット上の口コミを見てもそうした声が多かったので、私の個体だけでは無いと判断し、未使用のまま売却とした次第(幸いほぼ定価で売れました)。

 

ちなみにその後で調べてみたら、折り畳み可能なHSMは他にもあるんですよね。

しかもそちらの方が剛性も高い上に安価・・・でしたが、その頃には「フライパンなどと一緒に収納するなら折り畳める必要無し」ということに気付いたため見送ったのでした。

 

さて手元にある3台に話を戻します。

まず先ほどの「共通点」についてですが、国産で揃えたのは本当に偶々です。

 

素材は少し悩みました。鋳鉄製なら蓄熱性の高さから、ウチのように連続で何枚も作る場合に早く焼けて都合がいい。

でも重いし手入れが面倒だし、何より1つ買う値段でアルミのHSMが2台買えます。

ネット注文した荷物が届くたびサチ子さんから「コレ幾らだったの?」と厳しい追及を受ける身としては、この点で選択の余地は無かったのでした。勿論「どうして似たようなものをまた買ったの?」に対しては黙秘権を行使した訳ですが。

 

ではそれぞれの相違点や、私の場合の使い分けを見ていきます。

まず形状が似ている①と②ですが、この使い分けは割とはっきりしていまして、

「パンの耳をモチモチにしたいならIWANO、カリカリならバウルー」です。

左がIWANO、右がバウルーで同じ8枚切りを焼いたもの。

個人的には圧倒的にカリカリ派なのですが、私は自分のためだけにホットサンドを焼いている訳ではないのです。ココ重要なポイントですね。

 

もう一点、IWANOの方が焼き目の色が均一です。本体素材が厚めなので、じっくり火を通してくれるんでしょうね。バウルーと4w1hは火の通りが速く、特に連続で何枚も焼く際には焦げないようこまめに見てやる必要があります。

 

それ以外の相違点を見ていくと、

<IWANO(左)>

・本体を2つに分割することが可能(それぞれをフライパンとして具材を焼いたりも出来る。割と簡単に外れる印象)。

・中央部のふくらみが大きいので厚めの具材が入る、本体が大きめでパンのセットが楽(多分この辺りが「無理やり押し込む」バウルーと違うため、モチモチとカリカリの差になっていると思われます)。

・5枚切り・6枚切りの食パンも余裕で対応可能。

そんなIWANOの特性を生かして、肉まんも焼いてみたところ絶品。

冷蔵庫から出してただ焼いただけですが、何というか別の食べ物になります。どちらかといえば餃子に近いかもしれません。

まだ試したことは無いですが、焼きおにぎりなども焦げ付かず美味しく作れそうですね。

 

<バウルー(右)

・パンの中央に切れ目が入る(そこも圧着されているので切れ目から中身がこぼれることがない)。

・基本的に8枚切りの食パン向き(6枚でもいけないことは無いですが)。

 

こんなところでしょうか。

 

IWANOは私が買ったFTという機種以外も複数販売されています。ただそちらはパンの耳が圧着出来なかったり、パンの焼き面にメーカーのロゴが入ったりで私の好みに合わず。

 

バウルーはシングルタイプもあるのですが、パンを2つに割れるダブルなら「具材違いのホットサンドを2つ焼いて、それぞれの半分をサチ子さんと取り換えっこ」と考えた私に迷いはありませんでした。

 

パンを割らずにいきなり食べ始めるサチ子さんを見て愕然としたのはずっと後のお話。

 

次に③の4W1H(100均で買ったデジカメケース?をカットしてケースにしています)。

購入の最大目的は「味変」です。

 

前述のように「サチ子さんとの仲良く分けっこ」の夢が破れてしまったため、例えば

・バウルーで目玉焼き+ベーコンのホットサンド

・追加で4W1Hにて蜂蜜とナッツのホットサンド

8枚切りの食パン3枚でこんな食べ方も可能です。ブランチなどお腹が空いている時に限られますが、よく考えたらそもそも「1枚くらいしか食べない」時に使うのが正しいのかもしれません。

 

もう一つは食べ方の問題。

私トーストを食べる時も「1枚なら折って食べる」のが癖なのですが(家族の中で自分だけがそうして食べていることに先日初めて気付いた)、ジャムとかハチミツが垂れてきがちなんですよね。でもこのHSMなら好きな二つ折りで食べられる上に中身が垂れない。

 

この4W1H、私は店頭で普通に積まれているのを定価購入しましたが、これもネットでは品薄らしく高騰しています(今思い出しましたが購入時のバウルーも同様でした)。そのためか最近では100均などで(1000円くらいで)類似品も複数出ているようです。

その辺りとの違いを少し。

 

まず4W1Hの中では、前述の①②と違い「これしか出していない」ので選択の余地はありません。ただ初期型と改良型があるので、中古などで購入される場合は注意される方が良いと思われます。

と言っても初期型は単に、本体を2つに分割できないだけ。私が買った時には改良版しか無かったのですが、正直個人的には特にメリットもデメリットも感じていません。

 

100均などで出ている方ですが、これは紹介動画、比較動画が多数公開されているので、そちらを見ていただければ分かります。

私が見た限りの結論としては「他の類似品はパンの圧着が甘い、耳に当たる部分の形状の違いで食感が変わる」というところでしょうか。

後者は好みですので、私のようにカリカリやパリパリが好きな方には4W1Hをお勧めします。ロゴが焼き印されるのは個人的に微妙ではありますが。

 

他のHSMって蓋を閉じる時に「上に乗せたパンだけ手前にズレがち」問題がありますが、こちらは上下の端部分が波型で、パンの耳を押さえるストッパーになっています。これで特にパンを押さえたりせずとも、そのままパタンと折り畳んだ時にズレない。この波型がパンを耳をカリカリにしてくれる要因でもあります。

まぁどちらも買ってから気付いたことですが。

 

そんな家族と一緒のブランチの数日後、今度は「私だけがお休みの休日」。

前夜にサチ子さんに確認しましたが、貰い物の良いパンがあるとかで朝から買い物に行く必要もなく、遠慮なくゆっくりと朝寝をした後でさぁ何をサンドしてやろうか!と朝食の準備。

 

テーブルにトレーとサチ子さんのメモが残っていました。

「頂き物なので贅沢に厚切りにしてみました。じっくり焼いて食べてね」

 

 

庭と台所を自分だけの好きなように使える休日。

その朝はトースターで焼いた超厚切りトーストとインスタントコーヒーで始まったのでした。