サチ子さんと庭先料理人の終わらない夜

サチ子さんと子供達に「おいしい!」を言わせるため、庭先料理人ぢゃづの右手と財布が今日も火を噴くのだった。

三時間後の幸福

「・・・そして冷蔵庫で一晩寝かせます」というレシピはため息と共にそっと閉じます。

だって今日食べたいから検索したのに!

 

 ということで今日は「思い立ってから3時間後に食べられる味玉」をお送り致します。

 まず卵を冷蔵庫から取り出し、常温になるまで放置します。

・・・イヤだからそれがまず駄目なんです。そんなことしてたら休日のんびりと昼まで寝てた私は何も作れなくなっちゃうじゃないですか!

 

そんな訳で冷蔵庫から取り出したばかりの卵を安全かつ確実に、トロトロの半熟卵にする方法を書いておきます。まぁ人から聞いた受け売りですけれども。

 

1.卵を冷蔵庫から取り出し、トップ画像にあるような穴開け器でお尻にプスっと行きます。勿論画鋲でも可。

 

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2.卵をフライパンに並べ、水50ccを入れます(卵の個数に関わらずこの量で良いそうです)。フライパンに蓋をして点火します。

 

3.そのまま中火で6分経ったら火を消します。蓋を取らずに5分置きます。

※私は、というかサチ子さんが「黄色とオレンジの中間くらい、完熟と半熟の中間くらい」が好き、ということで5分ですが、4分ぐらいならトロトロの半熟になります。この辺りはお好みで。

 

4.所定の時間置いたら、一気に冷水に入れます。「茹でる」式に比べて圧倒的に楽なのがこの部分ですね。何しろフライパンの中にほとんど水が無いので蛇口を開いて水を入れるだけです。

 

5.穴を開けたお尻側から殻を剥いていきます。

 

6.失敗して呆然とした後、火を入れ直します。

 

・・・あれ?

何で失敗したんだろう?

 

何年か前にやった時には、何回やっても完全に再現できたのに?!

 

サチ子さん「IHだからでしょ」

 

私「え」

 

サチ子さん「ガス台だと火がフライパンの底に当たったとき外側に広がるから全体に火が当たるけど、IHだとその範囲が狭いから、フライパンの中央しか火が入りにくいんだと思う」

 

冷静かつ的確な分析、流石です!

私「・・・それもう少し早く言って欲しかったです」

次からはカセットガスコンロを使うか、茹でる式に戻すか考えようと思います。

 

そんな訳で何度か火を入れ直し、ようやく白身の感じがベストと言える段階まで固まってきました。

この時点で残った卵は6個。4個は殻剥きの途中でぷちゅっと潰れたため、温玉として夕食時においしく頂きました。

 

まぁそれはともかく、この6個はちゃんと味玉に仕上げなければいけません。

でも心配無用。鉄板のレシピを紙に書いてもらって持っているのです。

流石にこれは失敗のしようがないので簡単に書いておきます。

 

<用意するもの(卵5~6個の場合)>

・しょうゆ・・・100cc

・料理酒・・・200cc

オイスターソース・・・大さじ2

・砂糖・・・大さじ2

 

これらを鍋に入れてひと煮立ちさせます。

火を止めて自然に冷まし・・・たら時間が掛かるので、鍋ごと冷水に漬ける等してさっさと冷ましましょう。

 

冷めたらポリ袋に漬け汁を流し込み、卵を投入します。

 

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この時画像のように袋ごと水に入れると、袋の口を閉じる時に空気が入らなくて楽ですね。

 

後は冷蔵庫に置いておくだけ。そのままだと広がってしまい卵の上部が漬からない、という場合は袋ごと丼に入れるなど、全体が漬かるよう工夫してください。

 

もうお分かりになると思いますが、このレシピのポイントはオイスターソースです。コイツのお陰で2時間もあればちゃんと味が染み込むのです。

汁の量は個数で増減して下さい。3個ぐらいなら半分で良いし、10個全部行くなら1.5倍というところですかね。

 

そんな訳で2時間後。

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まぁ確かにね、茹ですぎて黄身が固まったことについては言い訳しませんよ。

でも良い色でしょ?

 

もう少し濃い色を期待した方もいるかも知れませんが、オイスターソースのお陰で結構味付けが濃厚なんです。通常の味玉ぐらいの色になるまで漬けたらしょっぱいんじゃないかな?

 

そんな訳で5人家族のぢゃづ家では「明日食べる分の5個は冷蔵庫で保管する」ことになり、その日の夕食時には4人が温玉、私一人が味玉を食べたのでした。

 

「いやぁ今日と明日で違う味付けの卵が食べられて良いね!」というお父様の発言に対し、家族の視線は実に冷ややかであったことをここに報告したいと思います。